2025/01/21

INDEX ——————————————————————————————–
1.はじめに
2.間接照明の種類と特徴
3.かっこいい間接照明の使い方
4.間接照明の選び方
5.間接照明はDIYでも可能!?
6.まとめ
———————————————————————————-VRILLO COLUMN
1. はじめに
おしゃれなカフェやホテルなどを訪れた時に、必ずと言ってもいいほど採用されている間接照明。そのデザイン性の高さや空間演出性がとても人気な照明手法です。
間接照明は光源が直接見えないように施工し、壁や天井に光を反射させて間接的に空間を照らす照明です。やわらかい光がひろがり、リラックスする空間にぴったりです。
光の温度や当て方によって、温かみのある空間やスタイリッシュな空間など、様々な雰囲気を演出できます。リノベーションの場合は、間接照明ひとつで部屋の印象をがらりと変える事ができます。
今日は間接照明について詳しく解説していきたいと思います。
2.間接照明の種類と特徴
①天井を柔らかく照らすコーブ照明

コーブ照明は、天井や壁の一部をくり抜いた空間に光源を設置し、その光を天井や壁面に反射させて間接照明とする手法です。
このくり抜かれた空間を「コーブ」と呼び、そこから「コーブ照明」という名前がつけられました。
◎コーブ照明の魅力とは?
柔らかな光で心地よい空間を演出:直接光が目に入らず、目に優しい柔らかい光が特徴です。まるで
月明かりのような、穏やかな光が部屋全体を包み込み、リラックス効果も期待できます。
空間を広々と見せる効果:天井や壁面に光が拡散することで、部屋がより広く感じられます。
特に、天井が低い部屋や、圧迫感を感じやすい間取りの部屋に効果的です。
高級感あふれる雰囲気:ホテルや高級住宅などで多く採用されており、洗練された空間を演出します。
お部屋をワンランク上の空間にしたい方におすすめです。
多様な光の色温度:電球色の温かみのある光から、昼光色のようなクールな光まで、様々な光の色温度を選ぶことができます。
お部屋の雰囲気に合わせて、光の色温度を調整することで、全く違った印象に仕上げることができます。
調光機能との組み合わせ:調光機能と組み合わせることで、シーンに合わせて光の明るさを調整できます。
読書灯として明るくしたり、就寝前に暗くしたりと、様々な使い方が可能です。
◎コーブ照明を取り入れるメリット
視覚的なストレス軽減:直接光源がないため、視覚的なストレスが少なく、長時間過ごしても疲れにくいというメリットがあります。
インテリアのアクセント:照明の色や明るさを調整することで、インテリアのアクセントとなり、空間の雰囲気をガラリと変えることができます。
間接照明ならではの奥行き:壁や天井に柔らかく光が当たり、奥行きのある空間を演出できます。
△コーブ照明のデメリット
施工の難易度:天井や壁をくり抜く必要があるため、一般的な照明器具に比べて施工が複雑で、費用も高くなる傾向があります。
メンテナンスの必要性:照明器具が設置された空間に埃などが溜まりやすく、定期的な清掃が必要になります。
設計段階からの計画が必要:コーブ照明を採用する場合は、設計段階から照明計画を立てる必要があります。
◎コーブ照明を取り入れる際のポイント
部屋の雰囲気に合わせて選ぶ:お部屋の広さ、高さ、インテリアに合わせて、照明の色温度や明るさを選びましょう。
間接照明との組み合わせ:コーブ照明だけでなく、フロアライトやテーブルランプなどの間接照明と組み合わせることで、より豊かな空間を作ることができます。
家具とのバランス:コーブ照明の光が家具に反射して、美しい陰影を作り出すこともあります。家具の配置にも気を配りましょう。
②壁をふんわり照らすコーニス照明

コーニス照明とは、壁の上部に沿って光源を設置し、壁面を照らす間接照明のことです。壁と天井の境目、あるいは壁に設けられた装飾的なコーニスと呼ばれる部分に光源を仕込むことで、壁面を美しく照らし出します。
◎コーニス照明の魅力
ドラマチックな空間演出: 壁面に光が当たると、陰影が生まれ、ドラマチックな空間を演出できます。まるで舞台照明のような効果で、お部屋に奥行きや立体感が生まれます。
空間の広がり: 壁面を明るくすることで、空間がより広く感じられます。特に、圧迫感を感じやすい間取りの部屋に効果的です。
アクセントウォールの演出: アクセントウォールにコーニス照明を当てることで、その壁をさらに際立たせることができます。
間接照明ならではの柔らかさ: 直接光が目に入らず、目に優しい柔らかい光が特徴です。リラックス効果も期待できます。
◎コーニス照明を取り入れるメリット
視覚的なアクセント: 壁面に光が当たることで、視覚的なアクセントとなり、お部屋に動きを与えます。
インテリアの幅を広げる: 照明の色や明るさを調整することで、様々なインテリアスタイルに合わせることができます。
アート作品のような演出: 壁に絵画やオブジェを飾るように、光で壁面を演出できます。
△コーニス照明のデメリット
施工の難易度: コーブ照明と同様に、施工が複雑で、費用も高くなる傾向があります。
設計段階からの計画が必要: 照明の位置や角度などを事前に計画する必要があります。
◎コーニス照明を取り入れる際のポイント
・壁の色: 壁の色によって、光の反射の仕方が変わります。
・光の色温度: 温かみのある電球色や、クールな昼光色など、お部屋の雰囲気に合わせて選びましょう。
・光源の角度: 光源の角度を変えることで、光の当たり方が変わり、全く違った印象になります。
③バランス照明

バランス照明とは?
バランス照明とは、壁の上下、つまり天井と壁の境目、そして壁の下部に光を当てて、空間全体を明るく照らす照明手法です。天井から柔らかく光が降り注ぎ、壁面も明るく照らされることで、空間がより広く、そして奥行きを感じられるようになります。
◎バランス照明の魅力
空間全体を明るく、均一に照らす: 天井と壁面を同時に照らすことで、部屋全体を明るく、均一に照らすことができます
広々とした空間を演出: 天井から光が降り注ぐことで、部屋がより広く感じられます。
柔らかな光で快適な空間: 直接光が目に入らず、目に優しい柔らかい光が特徴です。リラックス効果も期待できます。
洗練された空間を演出: シンプルながらも洗練された印象を与え、様々なインテリアスタイルに合わせやすいです。
◎バランス照明のメリット
空間全体を明るく、均一に照らす: 天井と壁面を同時に照らすことで、部屋全体を明るく、均一に照らすことができます。これにより、部屋の隅々まで明るく、快適な空間を実現できます。
広々とした空間を演出: 天井から光が降り注ぐことで、部屋がより広く感じられます。特に、天井が低い部屋や、圧迫感を感じやすい間取りの部屋に効果的です。
柔らかな光で快適な空間: 直接光が目に入らず、目に優しい柔らかい光が特徴です。リラックス効果も期待でき、長時間の滞在でも疲れにくいです。
洗練された空間を演出: シンプルながらも洗練された印象を与え、様々なインテリアスタイルに合わせやすいです。高級感ある空間を作りたい方におすすめです。
奥行きや立体感を演出: 壁面に光が当たることで、陰影が生まれ、奥行きや立体感が生まれます。まるで美術館のような、洗練された空間を演出できます。
△バランス照明のデメリット
専門業者の手配: 安全かつ適切な施工を行うためには、電気工事の専門業者に依頼する必要があります。
費用: 施工費に加え、専用の照明器具や材料費も必要となり、一般的な照明に比べて費用が高くなる傾向があります。
設計段階からの計画が必要: 照明の位置や角度: 照明の位置や角度を事前に計画し、設計図に落とし込む必要があります。
配線計画: 照明器具への配線計画も必要となり、設計段階からしっかりと検討する必要があります。変更が難しい: 一度設置してしまうと、位置や角度を変更するのが難しいため、慎重な計画が必要です。
ホコリの蓄積: 照明器具にホコリが溜まりやすく、定期的な清掃が必要になります。
照度の確保が難しい場合がある: 間接照明のため: 直接光ではなく、壁や天井に反射させた光で空間を照らすため、部屋全体を均一に明るく照らすことが難しい場合があります。
◎バランス照明を取り入れる際のポイント
部屋の高さ: 天井が高い部屋ほど、バランス照明の効果が感じられます。
壁の色: 壁の色によって、光の反射の仕方が変わります。
光源の種類: LED照明など、消費電力が少なく、長寿命な光源を選ぶと良いでしょう。
④DIYにもおすすめ!自由自在のテープライト

テープライトとは、最近では、インテリア雑誌やDIYサイトでもよく見かけるようになった、人気の照明器具です。文字通りテープ状になった照明器具のことで、フレキシブルな素材にLEDチップが埋め込まれており、好きな長さにカットして、様々な場所に貼り付けることができます。その手軽さとデザイン性の高さから、DIY好きやインテリア好きの間で注目を集めています。
◎テープライトの魅力
自由なレイアウト: テープ状なので、直線だけでなく、曲線や立体的な形状にも沿って設置できます。壁、天井、家具、はたまた鏡の裏側など、あなたのアイデア次第で、どこでも光を演出できます。
多様な光の色: 単色の白色だけでなく、カラフルなRGBテープライトもあり、お部屋の雰囲気に合わせて光の色を変えることができます。リモコンなどで操作できるものもあり、その日の気分やシーンに合わせて光の色や明るさを調整できます。
省エネで長寿命: LEDを使用しているため、従来の照明器具に比べて消費電力が少なく、長寿命です。
DIYしやすい: 両面テープ付きのものも多く、特別な工具がなくても簡単に設置できます。
◎テープライトの活用例
間接照明: 天井や壁に沿って設置することで、間接照明としてお部屋を柔らかく照らします。
アクセント照明: 家具の裏側や棚の下に設置することで、間接照明として空間を立体的に演出します。
ショーケース照明: コレクションケースやショーケースの内部を照らし、展示物を美しく見せます。
足元灯: 階段や廊下などに設置することで、足元を明るく照らし、安全性も高めます。
イルミネーション: クリスマスやハロウィンなど、イベントに合わせて、カラフルな光で空間を彩ります。
◎テープライトを選ぶ際のポイント
明るさ: 照らしたい場所の広さや明るさによって、必要な明るさが異なります。
色温度: 電球色、昼白色、昼光色など、様々な色温度があります。お部屋の雰囲気に合わせて選びましょう。
防水性: 浴室や屋外など、水がかかる場所で使用する場合には、防水性能のあるものを選びましょう。
粘着力: 壁面の状態や設置場所に合わせて、粘着力の強いものを選びましょう。
⑤取り入れやすいダウンライト

◎ダウンライトで間接照明を作る魅力
ダウンライトを間接照明として使う最大のメリットは、その洗練された見た目と柔らかい光です。天井に埋め込まれるため、照明器具自体が目立たず、すっきりとした印象を与えます。照明計画段階で取り入れることができるため、コーブ照明などに比べ施工費用を抑えることができます。◎ダウンライトを使った間接照明の効果
空間の広がり: 天井から光が降り注ぐことで、部屋がより広く感じられます。特に、天井が低い部屋や、圧迫感を感じやすい間取りの部屋に効果的です。
温かみのある雰囲気: 電球色など、温かみのある光の色を選ぶことで、お部屋を落ち着いた雰囲気にできます。
アクセントとなる壁面: 壁に光を当てると、陰影が生まれ、壁面が美しく浮かび上がります。
読書灯としても活用: 集中して読みたい場所へ光を当てることで、読書灯としても活用できます。
◎ダウンライトを使った間接照明の作り方
壁際への設置: 壁際にダウンライトを設置し、光を壁に反射させることで、間接照明を作ります。
間接照明専用の器具:角度を変えられるユニバーサルダウンライトや、スポットで一か所を照らすことができる集光タイプのダウンライトを使用するとより効果的に光を壁に反射させることができます。
調光機能の活用: 調光機能付きのダウンライトを使用することで、明るさを調整し、様々なシーンに合わせた演出が可能です。
◎ダウンライトを選ぶ際のポイント
光の色温度: 電球色、昼白色、昼光色など、様々な色温度があります。お部屋の雰囲気に合わせて選びましょう。
配光角: 光が広がる角度のことです。壁に光を反射させたい場合は、配光角が広めのものを選ぶと良いでしょう。
明るさ: 照らしたい範囲や明るさによって、必要な明るさが異なります。
デザイン: ダウンライトのデザインも様々です。お部屋のインテリアに合わせて選びましょう。
△ダウンライトを使った間接照明の注意点
設置場所: ダウンライトを設置する位置によって、光の当たり方が変わります。事前にシミュレーションを行い、最適な位置を選びましょう。
配線: 電気工事が必要となるため、必ず専門業者に依頼しましょう。
配光角度: ダウンライトによって配光角度が違います。お部屋の理想のイメージによって使うダウンライトの選定をしましょう。
3.かっこいい間接照明の使い方(事例)

Bekk/北九州市小倉北区

TERUKNIVES/北九州市戸畑区

アートのある暮らし(マンションリノベーション)
4.間接照明の選び方

①間接照明の設置場所と照らす範囲を決める
天井: 天井に設置すると、部屋全体を柔らかく包み込むような広がり感が生まれます。間接照明初心者の方にもおすすめです。
壁: 壁に沿って設置すると、陰影が生まれ、奥行きを感じさせる空間になります。アート作品を飾る壁を照らすのも効果的です。
床: 床に設置すると、部屋全体が温かみのある雰囲気になります。ただし、小さなお子様やペットがいるご家庭では、安全面にも配慮が必要です。
家具の裏: ソファやベッドの裏に設置すると、間接的な光が壁に反射し、リラックス効果を高めます。
照らす範囲は、間接照明の目的によって変わります。
広範囲: 部屋全体を柔らかく照らしたい場合は、広角タイプの照明を選びましょう。
スポット: 特定の場所を照らしたい場合は、スポットタイプの照明を選びましょう。
②光の色温度
光の色温度は、光の色の温かさを表す数値です。
電球色(2700K~3000K): 温かみのある柔らかな光で、リラックス効果が高く、寝室やリビングに最適です。
温白色(3500K): 電球色と昼白色の中間色で、落ち着いた雰囲気を作りたいときに適しています。
昼白色(5000K): 自然光に近い色で、明るく作業しやすいので、キッチンや書斎に最適です。
昼光色(6500K以上): 青みがかった光で、集中力を高めたいときに適しています。
③どのくらいの明るさか
明るさは、ルーメンという単位で表されます。部屋の広さや用途に合わせて選びましょう。
8畳~10畳: 2600ルーメン~3400ルーメン
10畳~12畳: 3400ルーメン~4200ルーメン
16畳~18畳: 5800ルーメン~6600ルーメン
20畳~22畳: 6600ルーメン~7400ルーメン
リビング:300~500ルクス 3000K~4000K リラックスできる温かみのある光がおすすめ
ダイニング:300~500ルクス 3000K~4000K 食欲をそそる暖色系の光がおすすめ
キッチン:500ルクス以上 4000K~5000K 作業しやすいように明るい光がおすすめ
寝室:100~300ルクス 2700K~3000K リラックスできる温かい光がおすすめ
書斎:500ルクス以上 4000K~5000K 集中しやすいように明るい光がおすすめ
5.間接照明はDIYでも可能?

「間接照明をDIYで?」と思う方もいるかもしれません。実は、間接照明はDIYでも十分可能です。
特に、LEDテープライトを使った間接照明は、比較的簡単にDIYできる照明方法の一つとして人気を集めています。
◎DIYで間接照明を取り入れるメリット
コスト削減: 専門業者に依頼するよりも費用を抑えることができます。
自由な設計: 自分の好きな場所に、好きな明るさ、色温度の照明を設置できます。
達成感: 自分で作った照明で部屋が明るくなったときの達成感は格別です。
△デメリット
時間と手間: 材料の選定や設置に時間がかかります。
技術力: 電気工事の知識がない場合は、安全に作業を行う必要があります。
仕上がりの美しさ: 専門業者に依頼する場合と比べると、仕上がりがやや劣る可能性があります。
6.まとめ
記事の中で紹介した通り、壁にくぼみを作って照明を埋め込む本格的なものから、テープライトなどを使ってDIYする方法など、間接照明の取り入れ方は様々です。
私たちヴィリオは建築をする上で照明が最も重要なポイントだと思っています。
照明がうまくいかなければ、どんなにかっこいい内装を作ったとしても良いものは作れない。
せっかく予算や時間を掛けて作っていく空間だからこそ、一つ一つに妥協せずに計画します。
住空間や店舗のリノベーションを検討している方は是非ヴィリオへご相談ください。
筆者PROFILE✍———————————————————————————————————————————————————-
筆者PROFILE✍——————————————
株式会社ヴィリオ(VRILLO CO., LTD.)
代表取締役 寺井 智彦
1980年北九州市戸畑区出身。
2012年1月にVRILLOを開業し、
現在は店舗、住空間の両方においてデザインから施工までの
全てを自社管理で行いながら美しさと機能の両方を
備えた五感を刺激する空間づくりを高い美意識のもとに活動。
手掛ける業態は様々でカフェ、飲食店、ブティック、
住宅、オフィス、ホテル、ブライダルなど
あらゆる業態の空間を設計デザインし自社施工する。
近年では、ミシュラン掲載店の「Bekk」、世界中から注目される
「照寿司」のリニューアルを立て続けに成功させる。
知名度高く注目の飲食店や美容室、クリニックからのオファーを
日々頂き、全国各地を飛び回る日々を送っている。
株式会社ヴィリオ(VRILLO CO., LTD.)
代表取締役 寺井 智彦
1980年北九州市戸畑区出身。
2012年1月にVRILLOを開業し、
現在は店舗、住空間の両方において
デザインから施工までの全てを自社管理で
行いながら美しさと機能の両方を備えた
五感を刺激する空間づくりを
高い美意識のもとに活動。
手掛ける業態は様々で
カフェ、飲食店、ブティック、
住宅、オフィス、ホテル、ブライダルなど
あらゆる業態の空間を
設計デザインし自社施工する。
近年では、ミシュラン掲載店の「Bekk」、
世界中から注目される「照寿司」の
リニューアルを立て続けに成功させる。
知名度高く注目の飲食店や美容室、
クリニックからのオファーを日々頂き、
全国各地を飛び回る日々を送っている。

★OFFICIAL Instagram →https://www.instagram.com/vrillo_official/
★代表の日常 Instagram →https://www.instagram.com/vrillo7/
★日々のグルメ Instagram →https://www.instagram.com/nori101/
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